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2009-08-09

村上春樹氏のスピーチ

昔から村上春樹さんの大ファンなんですが
エルサレム賞でのスピーチがものすごくよかったので
自分がまた後で読み返したいという理由もあって(笑)
今更ですが(2009年の2月半ばのものなので)
こちらにコピペで紹介。

スピーチひとつとってもものすごく感化されます。


So I have come to Jerusalem. I have a come as a novelist, that is - a spinner of lies.
 そういうわけで、イスラエルまでやってきました。私は作家としてやってきました。つまり、嘘の紡ぎ手としてです。

Novelists aren't the only ones who tell lies - politicians do (sorry, Mr. President) - and diplomats, too. But something distinguishes the novelists from the others. We aren't prosecuted for our lies: we are praised. And the bigger the lie, the more praise we get.
 作家以外にも嘘をつく人種はいます-政治家(おっと失礼、大統領閣下)や外交官も嘘をつきます。しかし、作家には他の人々とは違う点があります。作家は嘘をついたかどで訴えられることはなく、むしろ賞賛されるのです。しかも、嘘が大きければ大きいほど賞賛も大きくなるのです。

The difference between our lies and their lies is that our lies help bring out the truth. It's hard to grasp the truth in its entirety - so we transfer it to the fictional realm. But first, we have to clarify where the truth lies within ourselves.
 我々の嘘が他の人の嘘と異なるのは、我々の嘘が真実を導き出す助けになることです。真実全体を把握することは容易ではありませんから、我々はそれを一度、フィクションの領域に翻訳するのです。しかしそのためにはまず、我々自身の中の真実がどこにあるのかを把握しておかねばなりません。

Today, I will tell the truth. There are only a few days a year when I do not engage in telling lies. Today is one of them.
 本日、私は真実を話そうと思います。私が嘘紡ぎにいそしまない日は年に数日しかないのですが、今日はそのうちの一日ということです。

When I was asked to accept this award, I was warned from coming here because of the fighting in Gaza. I asked myself: Is visiting Israel the proper thing to do? Will I be supporting one side?
 受賞の知らせを受けたとき、ガザで戦闘が続いていたこともあり、この地を訪れることを警告されていました。私は自問しました。イスラエルを訪れることは適切なのだろうか?どちらか一方の側に味方する行為にならないだろうか?

I gave it some thought. And I decided to come. Like most novelists, I like to do exactly the opposite of what I'm told. It's in my nature as a novelist. Novelists can't trust anything they haven't seen with their own eyes or touched with their own hands. So I chose to see. I chose to speak here rather than say nothing.
So here is what I have come to say.
 じっくり考えました。そして、来ることにしたのです。多くの作家がそうであるように、私も他人に言われたことと反対のことをするのが好きなのです。これは、作家としての習性なのです。作家は自身の目で見、自身の手で触れたもの以外を信用することができません。だから私は見ることを選びました。口を塞ぐことよりも、ここで話すことを選びました。私が話したかったのはこういうことです。

If there is a hard, high wall and an egg that breaks against it, no matter how right the wall or how wrong the egg, I will stand on the side of the egg.
 もし、硬くて高い壁があって、そこに卵が投げつけられていたら、いかに壁が正しく卵が間違っていたとしても、私は卵の側に立つのです。

Why? Because each of us is an egg, a unique soul enclosed in a fragile egg. Each of us is confronting a high wall. The high wall is the system which forces us to do the things we would not ordinarily see fit to do as individuals.
 なぜか?なぜなら、我々はみな卵だからです。かけがいのない魂を壊れやすい殻の中に宿した卵なのです。我々は、誰もが高い壁に立ち向かっています。高い壁とは、普通なら一人の人間としてやるべきではないと思うようなことまでやらせようとするシステムのことです。

I have only one purpose in writing novels, that is to draw out the unique divinity of the individual. To gratify uniqueness. To keep the system from tangling us. So - I write stories of life, love. Make people laugh and cry.
 私が小説を書く目的は一つしかありません。それは、個人の中の無二の神性を描き出すことです。唯一無二であることを祝うためです。システムが我々を紛糾させるのを防ぐためです。だから、私は生きること、愛することの物語を書くのです。人々を笑ったり泣いたりさせるように。

We are all human beings, individuals, fragile eggs. We have no hope against the wall: it's too high, too dark, too cold. To fight the wall, we must join our souls together for warmth, strength. We must not let the system control us - create who we are. It is we who created the system.
 我々はみな同じ人類であり、独立した人間であり、壊れやすい卵です。壁と戦っても勝ち目はありません。壁はあまりに高く、あまりに暗くて、あまりに冷たいのです。壁と戦うには、我々は魂を一つにし、温めあい、力を合わせなければなりません。システムに主導権を握らせてはいけません-システムに我々がどんな人間かを規定させてはいけません。我々がシステムを規定するのです。

I am grateful to you, Israelis, for reading my books. I hope we are sharing something meaningful. You are the biggest reason why I am here.
 あなた方に感謝します。イスラエルの皆さん、私の本を読んでくれてありがとう。何か意義深いことを分かち合えたら、と思います。あなた方がいることが、私がここに来た最大の理由なのです。
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nineのguitar、vocal、all music& all lyrics担当の在日Korean3世の柴田剛成による綴りごと



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